125ANNIVERSARYCONGRATULATORY ADDRESS

京都大学医学部附属病院が開設125周年を迎えられたことに心からお祝いを申し上げます。

私は2010年4月から2022年3月までの12年間、iPS細胞研究所の所長を務めておりました。この間、そして現在も、貴院の教職員の方々に多大なご協力をいただいております。疾患特異的iPS細胞の樹立や医療用iPS細胞ストック構築にあたり、病院内にiPS細胞臨床開発部を設置していただいたおかげで、iPS細胞を用いた創薬研究・再生医療の実現に向けた第一歩を踏み出すことができました。また、iPS細胞を利用して見出した新たな治療法について、臨床試験を実施いただいており、iPS細胞を使った医療の実用化に向けて全面的にご支援いただいております。貴院との連携なくしては、iPS細胞研究をこれほど順調に進めることができなかったと思っております。この場をお借りして、改めて感謝を申し上げます。

これからも連携を深め、共に医学の発展に貢献することができればと考えております。貴院の125年間にわたる歴史に敬意を表しますとともに、ますますのご発展を祈念申し上げます。

京都大学 iPS細胞研究所
名誉所長・教授
山中伸弥